RAFTのスーパーバイザー、松井勉さんがアテンドする、2月3日発限定・アフリカンツインでいく!
バルセロナからバレンシアへの地中海ルート1,300㎞8日間の旅への誘い。
文 / 松井勉
発端は、CRF1000LAfricaTwinの開発も担当され、現在、スペインに赴任されている工藤哲也さんのアイディアが具現化したもので、コンセプトは、初めての海外ツーリングを応援したい、です。AfricaTwinの世界観を醸成、広げるチャンスだと思い、お手伝いをさせていただくことになりました。
今まで、自分のバイクで海外を走ることを夢見たことがありました。時にそれはバハ1000や海外のラリーへの参加というカタチで体験もしてきました。しかし、ツーリングとなると、1995年にスイスを中心にアルプスを巡るレンタルバイクでの1週間が初めてでした。それは素晴らしく、景色に見とれ、EU時代以前ですから、何度も国境を跨ぎ、国の変化を道から知る貴重な体験でした。海外ツーリングって、海外ラリーより、断然楽しい。それもそのはず。レースではなくファンライドだからです。
以来、海外ツーリングを夢見ながらも、渡航計画からバイクのシッピングなど具体的な準備、その手間と時間、コストを考えるとなかなか手が届きません。みなさんのなかでも、社会人、家庭人として見れば、やはり人生を賭ける級の思い切りが必要なだけに、机上の計画で収めた方も多いのではないでしょうか。
この計画を初めて工藤さんご本人から訊いたとき「最近、レンタルが国境を越えるツーリングの主流になっている部分もありますね。寒い時期にバイクで走れない国からライダーがスペインにやって来て、ツーリングをして帰る。ベストいシーズンでも、時間短縮のためにそうして帰る人も増えています。自分のバイクで国境を越えるスタイルよりも、レンタルで走る、が主流になりつつあること感じます」。
なるほど、と思いました。かつてロシアのウラジオストクからモンゴルのウランバートルへ、5000kmのツーリングをした経験があります。到着した時、あとヨーロッパまで1万キロか・。遠いな、と思ったことがあります。
かつての自分の体験と、工藤さんの言葉が綺麗に混ざり、あらためて自分の中でもその手があるじゃん、となったのです。
また、この計画に行き着くまで面白いストーリーを工藤さんは教えてくれました。そもそも工藤さんと今回のツアーで利用するレンタルバイクショップのオーナーは、Africa Twinが取り持つ縁でFacebookで繋がっていたそうです。その後、スペインに赴任となった工藤さんは、そのオーナーとばったりバルセロナで会うことになります。「Facebookで友達ですよね?」と…。初対面なのに、旧知に再会したようなこの偶然もこのツアーを下支えしてます。私も今回のツアーの打ち合わせで、JTBのスペイン支局の方と打ち合わせをするなどするなかで、このオーナー、パウさんを、他人とは思えなくなっています(笑)。
新車テストなどの取材で海外を走る機会が多いのですが、中でもスペインは走るチャンスの多い国です。バイク好きの人が多く、その趣味性、スポーツ性を理解し、寛容で、文化として根付いていることを実感できます。今回のツアールートを地球儀レベルで見ると僅かですが、おそらく出かけてみるとその一端は伝わるはず。バイク乗りとして収量の大きな旅行になるはずです。
いつかはいってみたい、走ってみたい、という方、現地でCRF1000Lが待っています。ボクも楽しみにしています。モンテッサホンダも訪問しますが、ダカールラリーのワークスやフジガスが活躍するWCTのチームがある場所です。何をいったい見せていただけるのやら。
そんなAfrica Twinが取り持つバックグラウンドも楽しめるこの一週間になるはずです。なにより、私自身が今から楽しみでしかたありません。2月にツーリングをたのしめるなんて最高じゃないですか!